これって総量は2100万ビットコインしかないと決められているんだけど、今って手に入れられるビットコインを全て集めたとしても1600万ビットコインもないんです。
残りの500万ビットコインはどこにあるのでしょうか?
ここからは、わかりやすくたとえ話で進めていきます。
ニュアンスが違っているようなこともありますが、大体そういうことなのかと思ってもらえればわかりやすいかと思います。
残りのビットコインはまだ埋まっています・・・
といっても実際に地中に埋まっているのではなく、めちゃめちゃ難しい計算問題に囲まれて凍り付いている状態です。
わかりやすくたとえ話に変更します。
ビットコインはもともと全てのコインががっちりとした箱に入れられています。
その箱に入れられた状態で広い台地にばらばらに埋まっています。
地表はいくつもの層になっていて、最初の1層目は小さなスコップで掘ることのできるくらいの柔らかい地層です。
この1層目に箱が埋まっています
ひとつの箱には50ビットコイン入っています。
ビットコインが埋まっていることを知っている人が、いつか高くなるかもしれないとのことで、一生懸命掘ってビットコインの入った箱を探し周りました。
その結果、たくさんのビットコインの箱を掘り当てて地上にあるビットコインの量が増えていきました。
4年かけて第1層のビットコインが掘りつくされてしまいました。それが2013年のことです。
全ての第1層のビットコインがなくなってしまいましたが、採掘者は次の段階に進みます。
それが第2層のビットコインの箱を掘ることです。
第1層は柔らかかったですが、第2層は少し硬く重たくなってしまいます。
小さなスコップでも掘り進めることは出来ますが、かなり大変になり時間がかかるようになります。
そのため、採掘者はスコップを置いて大きなシャベルを持ってきました。
第2層からはシャベルで掘り進めることになりました。
この層でも箱に入ったビットコインを掘り当てることができました。
しかし、中に入っているビットコインは25ビットコインしかありません。
第1層では1箱で50ビットコイン手に入ったのに第2層では半分になってしまいました。
しかし、第1層の時期と違い、ビットコインの価値が認められてきているため採掘量は半分になってしまいましたが採掘による利益はあまりかわりませんでした。
一人でシャベルを使って一生懸命掘る人がある時考えました。
みんなで協力して一定の場所を一気に掘って、出てきたビットコインを分け合えばいいんじゃない?
これがマイニングプールと呼ばれる原理です。
一人の力では大変だからみんなで力を出し合って掘りましょうという単純なものです。
こうやって、採掘者達は第2層をひたすら掘り続けていきました。
第2層を掘り続けて4年弱。
そろそろ第2層が全て掘りつくされようとしています。
ビットコインが埋まっている層は何層にも重なっています。
第2層が終了すると次は第3層になります。
第1層の時と第2層の時。何かが違いましたよね?
スコップで掘れていたのがシャベルを使わないと掘れなくなった。
そして1箱で50ビットコイン入っていたのに2層では25ビットコインと半分しか入っていない。
第2層と第3層でも同じことが起こるのです。
まず、シャベルで掘れていたのがショベルカーなどの重機を使わないと掘れないほど硬い地層になります。
その上、出てきたビットコインの箱、1箱に入っているビットコインがさらに半分の12.5ビットコインだけになってしまいます。
掘るための労力は一気に上がるのに出てくるビットコインは半分になってしまう・・・
ショックです。
層が深くなっていくたびに今までの掘る道具では難しくなり、さらに出てくるビットコインは半分になっていきます。
ということはビットコインが増えていくスピードは遅くなる・・・?
そういうわけではないっ!
確かに掘るのに労力がかかり出てくるビットコインは半分。増えるスピードも遅くなるような気がします。
しかし、掘るための道具が変化しているのがお分かりですか?
スコップ→シャベル→ショベルカー
確かに労力は必要ですが掘削のパワーもめっちゃ上昇します!
その結果、出てくるビットコインは半分だけど、硬い地層にもかかわらず掘削パワーが上がるため、結果的に時間当たりに掘り出せるビットコインの量はずっと変わらないのです。
はい、ここで疑問。
じゃあ第1層の時からショベルカー使えよっ!って
残念ながらそれはできないのです・・・
第1層を掘っていた時というのは縄文時代のようなものでスコップがあるだけでも奇跡。ショベルカーなんていう技術力の高い代物はまだまだなかった時代なのです。
ここではたとえ話なのでスコップとショベルカーですが、実際にビットコインを掘削しているのはパソコンの演算機能です。
とてつもなく難しい計算式をひたすら計算し続けることによってビットコインは掘削できます。
つまり、今の最新の演算システムを使って掘り続けていたとすると4年後には当時の最新式は骨董品になってしまいます。コンピューターの世界での4年とは計算速度が倍になる程度の進歩ではなくもっと技術が向上します。
そのため、地層が深くなっていく4年後にはもっと早く計算できるシステムがこの世に生まれているということなのです。
それがスコップとショベルカーの違いです。お分かりいただけたでしょうか?
ビットコインの世界ではこのように掘削による獲得量が半分になってしまう時期が約4年ごとにあります。
これをビットコインの半減期という呼び方をします。
ビットコインが誕生したのは2009年1月。前回の半減期は2013年でした。
前回の半減期では、掘削による獲得ビットコインが半分になってしまうということもあり、ビットコインの希少価値が上がりました。それによりビットコイン自体の価値もぐっと上がりました。
これを半減期バブルと名づけてみましょう。
2回目の半減期は2016年7月ごろと予想されています。
もうあとわずかですね。
もしかすると、この第2回半減期に向けて半減期バブルが発生する可能性があります。
つまり、ビットコインの価値が一気に上がる可能性があります。
じゃあ今のうちにビットコイン買っておいたら価値が上がって儲けられるぜ~!!
というのはちょっと早とちり・・・
上がる可能性があるかもしれないというだけで留めておく方がいいかもしれません。
希少価値が上がるかもしれないということで値段が上がるのは、大衆心理が働いていることが大きく関係しています。
みんなが上がるかもしれないから買っておこうと買いに走ると価値が上がるため実際に値段が上がるのです。
では逆に下がるというようなことはないのでしょうか?
いえいえ、大いにあります。半減期を軸に大幅に下がるということも予想できます。
それはどのような仕組みでそうなるのでしょうか?
ビットコインの掘削獲得量が半分になるということは、同じ道具で掘っていたのでは収入が半減してしまうということです。
例により土木作業で考えてみましょう。
シャベルで1日8時間穴掘りの仕事をしている人がいると考えてみます。
労働の関係からこの人は絶対に8時間以上掘削作業をすることは出来ません。
今までは8時間の勤務で8000円稼いでいました。
この8000円の中にはこの人の衣食住の費用、そしてシャベルの整備費用も含まれています。
シャベルは使えば壊れる可能性もあります。壊れたら新しく購入しなくては掘ることができません。
半減期になりました。
この人が同じように作業をしていても8時間の仕事で得られる収入は4000円になってしまいました。
この時に、この人がショベルカーを買うことができれば、また変わらず8000円の収入になります。
しかし、ショベルカーは高価です。誰でもが購入できるわけではありません。
もし、この人が購入するだけの資金を持ち合わせておらず、ここで4000円の仕事をすることで赤字になってしまうとしたらどうするでしょうか?
それでも掘り続けると思いますか?
いえいえ、掘るのをやめてしまうのです。
この人は掘れば掘るほど赤字になるため、掘らない方がましなのです。
こういった、掘れば掘るほど赤字になる人が増えてしまうと全体的な掘削者の数が減少します。
すると、時間当たりに掘れるビットコイン量ももちろん減少します。
そうなると、ビットコインの取引が円滑に行えなくなります。(詳しくは割愛)
その結果、ビットコイン取引を行う人が減少し、ビットコイン自体の価値が下がってしまうのです。
これが、半減期によるビットコインの価値減少の流れです。
このような価値減少を防ぐためにも半減期バブルは必要になってきます。
先ほどの掘削おじさん。
8000円の収入が4000円になってしまったら生活できなくて困ります。
しかし、半減期バブルによってビットコインの価値が倍になったとしましょう。
すると半減して4000円になるはずが、価値が倍になっているため8000円の収入があることになります。
こうなると、この掘削おじさんは仕事をやめません。
他の掘削者も仕事をやめずに、変わらずに掘り続けてくれるでしょう。
その結果、ビットコイン取引が円滑に回るようになり、ビットコイン利用者も増加し、ビットコインの価値はさらに安定するようになります。
ビットコインの価格が安定し、潤滑に利用できるためには利用者だけでなく、掘削者も一定数は必ず必要になってくるのです。
この半減期にビットコインの価値がどう動くのか。
個人的にはイーサリアムとの関係からしてもそこまで大きく動かないで欲しいなとは思います。
所持しているイーサリアムの半分をビットコインにしておいてもいいかなぁ。
香取光雄でした。
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