「The DAO」の購入からハッキング・ハードフォーク・Ethereum回収とイーサリアムクラシックについての経緯を順を追って話して行こうと思う。
その1 「The DAO」の購入
その2 DAOショック勃発!DAOがハッカーに攻撃される
その3 「The DAO」からEthereumへの変換
新イーサリアムとイーサリアムクラシックとウォレット
ウォレットの設定
イーサリアムウォレット Ethereum Walletの起動
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「The DAO」からEthereumへの変換
ここからは具体的にどのように回収していくかをお伝えしていこう。
結論から先に言うとこの方法でDAOをイーサリアムに戻すことが可能なのだが、取引所で売却してしまう方が高値で取引できる。
私もイーサリアムに戻してから気がづいたのだがもう遅い。
イーサリアムには無事に戻すことができた。
一度イーサリアムに戻してしまうとDAOにすることはできなくなる。
使い道はないが、記念に持っておきたい人や取引所で売却したい人などは変換してしまわないように。
DAOを取引所で売却する方法については未経験なので申し訳ないがよくわからない。
ここではイーサリアムとして戻してくる方法とそれらをMistやウォレットに反映させる方法までを記載していく。
「My Ethereum Wallet」のダウンロード
まず行っていくのが「My Ethereum Wallet」というお財布のダウンロードだ。
ウェブ上でも行うことができるのだが、セキュリティーの問題などからダウンロードして使うことをお勧めする。
https://github.com/kvhnuke/etherwallet
上記サイトにアクセスし
1.Clone or download
2.Download ZIP
にてダウンロード
「etherwallet-mercury」というファイルがダウンロードされるのでデスクトップなど任意の場所に解凍。
フォルダ内の「chrome-extension」フォルダの「index」を実行
画像の要領で1~5番まで順番に。
3のWallet FileというのはKeystoreに入っている「UTC」から始まる長い名前のファイルかJSONファイル。
JSONファイルの場合はパスワードが必要ない。
5番でウォレットのデータを開くことができる。
開くと画像のような画面が下に開く。
DAOが入っているファイルを開くと左側のDAO Tokensのところに所持分のDAOが反映されるはずだ。
画像のはすでにDAOを抜き取ってしまった後のデータのためDAOもEtherも残っていない状態だ。
DAOが残っていることを確認したら右側の「Withdraw your DAO tokens for ETH」をクリック。
確認画面になるので「Yes.I am sure! Withdraw.」を選択するとDAOが100DAO=1ETHで変換される。
ちゃんとイーサーになったか確認するために上のタブに戻り「View Wallet info」を選択。
先ほどと同様にファイルを選択しパスワード入力後「UNLOCK WALLET」にて開く。
下部にて所持イーサーが表示されていると思うのでこれでDAOがすべてイーサリアムに戻ったことになる。
あとはイーサリアムをクラシックとして使うか新札として使うか。それはご自由に!
次は新しくなったイーサリアムを取り扱うためのイーサリアムウォレットとMistについて説明していこう。
新イーサリアムとイーサリアムクラシックとウォレット
無事にイーサリアムのハードフォークが終了し、既存のイーサリアムはDAO Fork Ethereumとなった。
それとは別にイーサリアムクラシックというのが出現しているのだがこれはどういうことだろうか?
前項でハードフォークの説明をしたところを思い出していただきたいのだが、ずっとつながってきたチェーンを遡って分岐点を作り、新たな道筋を伸ばしていくのがハードフォークと述べた。
しかし、今までのチェーンがなくなるのではなくそれ以降のチェーンをイーサリアムとして採用していくわけではなくなったという仕組みになっているのだ。
ただ、すべての人がイーサリアムの巻き戻し政策に賛成していたわけではない。
ハッカーに盗まれた分のイーサリアムは自己責任としてもらってこれから盗まれないように気を付けていこう。という思想の人たちも数多くいたのである。
そういった人々が、これまでのイーサリアムを存続して使っていこうと発足してつながっているチェーンをイーサリアムクラシックと呼んでいるのだ。
つまり、新イーサリアムもイーサリアムクラシックもどちらもれっきとしたイーサリアムであり、通貨としてやスマートコントラクトとしての使い勝手は同じなのである。
今時点で違うのは価値だな。
暗号通貨の価値というのは購入したい人が多ければ多いほど上がっていき、逆ならば下がっていく。
新イーサーもクラシックも同じイーサリアムだとすると、価値は変わらないものになるはずである。
現時点ではクラシックの値段は200円ほど。新イーサーは1300円ほどだ。
新イーサーを支援する人、使う人、購入する人がほとんどになるとクラシックの価値はなくなりほとんど取引されなくなるだろう。
逆もまた然り。やはりクラシックの方がいいという人が大多数になれば現在の値段が逆転し、新イーサーは無価値となるだろう。
勝手な個人的見解を述べさせていただくと、どちらも同じイーサリアムであるという以上、値段はある程度のところまで近接するのではと思う。
クラシックを廉価版として捉えるとしてもできることは同じなのであれば、安い方を使いたいと思う人も数多くいるだろう。だとすると値段はある程度上がると考えられる。
しかし、ハッカーの持っているクラシックの値段が上がることを嫌う人からするとやはり新イーサーを利用する。
こういったことから値段は近接していくがクラシックが新イーサーの値段を超えるということはないと思われる。
もしあるとすると、さらなるバグなどが見つかったりマイナーがクラシックに移動してしまうということだろう。移動するということは何かしらの悪い影響が新イーサーにあるということが判明した時ということになる。しかし、クラシックも同じイーサリアムである以上、バグも共有されるのではないのだろうか?
分岐した時点で開発グループも分かれているため、今は同じイーサリアムだが、長い期間を経て別物になっていくということも考えられる。
しばらくは値動きがかなり激しくなると思われるので、投機目的での参入は十分に注意する必要がありそうだ。
ウォレットの設定
前置きがかなり長くなってしまったが、イーサリアムウォレットとMistの説明をしていこう。
ハードフォーク後のイーサに変更したい場合は最新のMistとウォレットをダウンロードする必要がある。
https://github.com/ethereum/mist/releases
こちらのページからダウンロード可能だ。
ハードフォーク後のイーサを取得しておきたいなら
「Wallet and Mist Beta with Hard Fork choice 0.8.1」をチョイスしよう。
いろいろ説明が英語で書いてあるがまずは手持ちのパソコンにあったMistとウォレットをダウンロードする。
私の場合はWindows10の64bitなので
「Ethereum-Wallet-win64-0-8-1.zip」
「Mist-win64-0-8-1.zip」の2つだ
画像のように上半部がウォレットで下がMistとなっている。OSに合わせてファイルをダウンロードする。
クリックすると自動的にダウンロードできる。
ウォレットとMistはインストールの必要はない。
ダウンロードしてきたファイルを任意のフォルダ(Programfilesなど)に入れておく。
まずはMistの設定から
ダウンロードしてきた「Ethereum-Wallet-win64-0-8-1.zip」フォルダを開き中の「Mist」を起動する。
初回はデータのダウンロードなどが始まるのでそのままだと小一時間ほどはほったらかしだ。
データのダウンロードは後でもう一度することになるので、この時点ではすべて同期させておく必要はないので待たずにMistを開始する。Mistの表示が出てる下のなんとかって部分をクリックしたら開始できる。
最初に起動したら画像のようにハードフォーク後のイーサにしますか?みたいな質問が出てくるのでフォーク後を選択したいなら「YES」を選択する。
元々、イーサリアムウォレトにてアカウントを所持しているのであればMistが起動した時点でウォレットのアカウントの内容を確認できるはずだ。残金とか。
DAOをイーサに変換したファイルを持っていれば、Mistの上部タブの
「アカウント」→「バックアップ」→「アカウント」
もしくは直接
「C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Ethereum」
を開くと「keytore」というフォルダがあるのでそこに直接「UTC」から始まる長いタイトルのデータを入れると認識される。
万一、この時点で認識されてなかったりMistにて「404」表示が出てしまっていたとしても問題ない。
後ほどの処理にてきちんと認識できるようになる。(私はなった)
ここからフォーク後のイーサにしていく設定を行う。
まず、Mistの上記タブにて
「アカウント」→「バックアップ」→「アカウント」 でフォルダを開いておく
次に
「アカウント」→「バックアップ」→「アプリケーションデータ」→「Mist」も開いておく。
一度Mistを終了させる。(上記で開いたフォルダは開けておくこと)
「アカウント」→「バックアップ」→「アカウント」で開いた「Ethereum」フォルダ内の「chaindata」フォルダを削除する。
「アカウント」→「バックアップ」→「アプリケーションデータ」→「Mist」フォルダ内の「daoFork」というファイルの名前を「true」に変更する。
Mistを再起動。データを最初からダウンロードしてくるので時間がかかる。
完了しMistが起動したら最初と同じようにフォーク後のイーサにするか聞いてくるので「YES」を選択。
これで、フォーク後の新イーサーのチェーンに移行が完了する。
イーサリアムウォレット Ethereum Walletの起動
前項で同時にダウンロードしてきたイーサリアムウォレットを起動する。
「Ethereum-Wallet-win64-0-8-1」というバージョンだ(私は)
フォルダ内の「Ethereum-Wallet」を起動する。
設定がおかしくなければ、
「アカウント」→「バックアップ」→「アカウント」→「keystore」
もしくは
「C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Ethereum\keystore」
に入っているデータがアカウントとして認識されているはずだ。
DAOをイーサに変換したファイルを入れておくときちんとイーサリアムに戻って認識されているかがわかる。
画像は所持イーサーとアドレスなどを消してあるが、きちんと認識されているはずだ。
私も50万で購入したイーサをきちんとウォレットに入れることができた。
これだけでもかなり救われた感じがした。ちなみに300イーサーちょいだけだ。
それでも現在の価値として36万近く戻ってきたことになるんだから50万をまるまる失うことを考えるとかなり戻ってきた方だと思っている。
いくつにも分けてかなり長くなってしまったがDAO購入からイーサリアムウォレットへの反映までの流れはざっとこんなもんだ。
最後に・・・
内容や手技に間違いがあればぜひともご指摘いただきたいと思う。
認識の違いなどもあるかもしれない。
まだまだ勉強中の未熟の身ではあるが、今後もわかりやすく説明できるように尽力したいと考えているので何卒よろしくお願いいたします。
その1 「The DAO」の購入
その2 DAOショック勃発!DAOがハッカーに攻撃される
その3 「The DAO」からEthereumへの変換
新イーサリアムとイーサリアムクラシックとウォレット
ウォレットの設定
イーサリアムウォレット Ethereum Walletの起動
はじめまして。DAOがリファンドされ、他のICO案件を探しています。情報交換お願いいたします!
コメントありがとうございます。
今新しく購入しているのは、こちらでも紹介させていただいているエイダコインと「DECENT」です。
DECENTは全然理解してないまま30万円ほどだけ購入しました。
他にも考えているのはいくつかあるのですが、勉強が足りないため置いてかれてる感があって焦っています。
DECENTについてはまた勉強しながらブログに載せて行こうと思っています。
ありがとうございます。
こんばんは。忙殺されている間にいろいろ世間に置いて行かれて現時点でまだDAOを持っているのですが、これはETHに戻せるものなのでしょうか。。検索が追いつかず、情報も減ってきてしまって苦肉の策でお伺いしてしまいました。。気が向いたらお返事ください。
返事が遅くなって大変申し訳ございません。
DAOも現在も売買はできるようなので取り扱っている取引所ではビットコインなどに売却できるようです。
価値としては下がってしまっているので元のETHよりかは値段が下がってしまっているかもしれませんが・・・
しっかり調べられていないので今のところははっきりとした回答はできません。
すいません。